11月6日週のニュース概観
(写真/PIXTA)
11月10日、ケネディクス・レジデンシャル投資法人とジャパン・シニアリビング投資法人(以下、それぞれKDR、JSL)が前者を存続法人、後者を消滅法人とする合併契約の締結を発表した。
KDRはケネディクス・グループをスポンサーとする住居特化型J-REITで、2012年4月に上場し、ポートフォリオ規模(取得価格ベース)は上場時の約305億円から始まって現在は約1,642億円にまで拡大している。
一方のJSLもケネディクス・グループを主要スポンサーとしており、ヘルスケア施設特化型J-REITとして2015年7月に上場した。高齢社会の進展を背景に成長が期待された同投資法人だが物件取得で苦戦し、ポートフォリオ規模(取得価格ベース)は上場時の約280億円のまま今日に至っている。
そんな両投資法人の合併契約が確定するには、2018年1月25日のJSL投資主総会による承認が必要となる。もし順当に当該契約が承認されれば、2018年3月1日を効力発生日としてJSLはKDRに吸収され、存続法人であるKDRは投資対象にヘルスケア施設や宿泊施設を追加して名称を「ケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人」へと改称する。
また今回の合併に伴ってJSL投資主には同投資法人投資口1口につきKDR投資口1口が割り当てられるという(2018年3月1日付でJSLが1:2の投資口分割を行い、その後でKDR投資口の割当が行われる)。
今回の合併による資産運用会社への影響だが、ケネディクス不動産投資顧問株式会社はジャパン・シニアリビング・パートナーズ株式会社から運用資産を引き継ぐものの、両社の合併は予定されていない。
「外部成長での苦戦」はJSL以外のヘルスケア特化型J-REITにも共通する悩みとなっている。その中でJSLは共通のスポンサーを有する住居特化型のKDRとの合併を決断した。当該リリースの翌営業日13日の両投資法人の投資口価格(終値)を見ると、KDRは前日比約2.6%上昇の296,100円、JSLは同約7.2%上昇の148,000円となっており、両投資法人の合併は市場からは好意的に迎えられたと言える。この文脈で、大和証券グループを共通のスポンサーとするヘルスケア施設特化型J-REIT日本ヘルスケア投資法人と住居特化型J-REIT日本賃貸住宅投資法人の今後が注目される。
11月6日週の物件動向だが、主なものとして以下の発表があった。
1 | 新宿三井ビルディング | 1,700億円 |
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2 | 飯田橋グラン・ブルーム | 1,389億円 |
3 | 六本木ヒルズ森タワー | 1,154億円 |
4 | 汐留ビルディング | 1,069億円 |
5 | 東京汐留ビルディング | 825億円 |
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